トラックレコードとは、過去の実績や運用成績の履歴を指す用語で、投資ファンドやその運用担当者(GPやファンドマネージャー)の評価において重要な指標となります。
たとえば、過去に組成・運用したファンドの投資実績や売却リターン、個別案件ごとのパフォーマンスなどが含まれ、IRR(内部収益率)やROI(投資収益率)などの指標を用いて示されることが一般的です。
また、投資先企業に対する具体的なハンズオン支援の内容が含まれることもあります。
トラックレコードには、ファンド全体としての実績のほか、主要メンバー個人の担当実績を基に示される場合もあります。
これらの情報は、ファンドレイズ初期の提案資料やデューデリジェンスの過程で開示され、出資者(LP)がGPの投資判断力や運用能力、再現性を評価する上での重要な判断材料となります。
特に1号ファンドにとっては、信頼性や説得力のあるトラックレコードを示せるかどうかが、ファンドレイズの成否を左右します。
なお、トラックレコードでは成功案件のみが強調されがちですが、投資において失敗や課題が生じるのはむしろ自然なことです。
LPとしては、そうした投資案件に対してどのように対応し、何を学び、どのように次に活かしているかといった姿勢やプロセスも含めて評価することが重要です。