キャッシュポジションとは、企業が保有する現金および現金同等物の「金額」または「状態」を示す用語で、短期的な資金の余裕度や流動性を示す重要な指標です。
キャッシュポジションが良好であれば、突発的な支出や環境変化にも柔軟に対応できる体力があることを示します。
逆に、不十分な場合には、資金繰りのリスクが高まり、資金調達やコスト削減の必要性が生じる可能性があります。
スタートアップでは、キャッシュポジションをもとに資金調達のタイミングや規模を検討します。
一方、成熟企業では、運転資金や設備投資、株主還元の余力を判断する際の材料になります。
なお、キャッシュポジションから借入金などの有利子負債を差し引いたものを「ネットキャッシュ」(ネットキャッシュポジション)と呼び、より財務的な健全性を評価する際に使われます。
キャッシュポジション、バーンレート、キャッシュランウェイは密接に関連するものの異なる概念であり、
キャッシュランウェイ=キャッシュポジション ÷ バーンレート
という数式で表されます。