ファンドアドミニストレーション業務とは、ファンドの円滑な運営を支えるための各種バックオフィス業務を指します。
ファンドの組成時から運用期間中、解散・清算に至るまで、法令・契約・会計規則に基づき、各種事務を適正に処理することが求められます。
主な業務内容は以下のとおりです。
・会計業務(仕訳入力、決算書作成、監査対応、税務対応)
・キャッシュマネジメント(口座管理、資金繰り管理、投資資金の振込、着金確認)
・報告業務(キャピタルコール通知、投資・売却報告、分配報告、決算書の作成)
・コンプライアンス対応(事業報告書の作成、KYC、反社チェック)
ファンドアドミニストレーション業務は、本来、説明責任を負うGP自らが担うことが望ましいとされますが、GPが運用業務に専念するため、専門の管理会社や税理士法人などに外部委託されるケースも多く見られます。
これらの業務は、専門性と実務対応力が求められる一方で、バックオフィス業務に特化して実務経験を積んでいる人材は非常に限られるのが現状です。
バックオフィス業務の誤りは、ファンド全体の信頼性や出資者との関係性に影響しかねないため、外部委託を行う場合であっても、信頼できる専門家の選定と、GP主体による管理・モニタリング体制の構築が不可欠です。